コスプレの王道といえば、いわずもがな「メイド服」ですよね。国内外問わず多くのコスプレイヤーに愛され、ポップカルチャーとして確立しているように感じます。
そんなメイド服がどのように生まれ、発展していったのか……。歴史を遡ると、メイド服には意外性のある真実がいくつも見え隠れします。
今回はメイド服に隠された興味深いストーリーをご紹介します。
メイド服に隠された「10の真実」
1.メイド服は19世紀イギリスで発祥した
メイド服は19世紀末のイギリスに実在した、貴族ならびに個人家庭で働く使用人が着用した仕事着でした。彼女・彼らは清掃、洗濯、炊事などの家庭内労働をこなしていました。特に19世紀後半から20世紀初頭にかけては全盛期を迎え、住み込みで働く人も多かったようです。
2.メイド服は午前中と午後で変わる
黒または濃紺の無地のワンピースに、白いエプロン、フリルカチューシャの組み合わせが一般的な「メイド服」のスタイルと認識されていますが、19世紀後半のイギリスではこのタイプのメイド服は「午後用」の服でした。午前中はプリント地の服に白いエプロン、帽子をメイドは着用していたそうです。
3.メイド服の女性には声をかけてはいけない
そもそもメイド服は、貴婦人(女性の主人)と区別するために生まれました。メイドは常に主人の後ろをついて歩きますが、「貴婦人の後ろを歩く女性(メイド)には声をかけてはいけない」というマナーが当時はありました。
4.メイド服には「カチューシャ」ではなく「キャップ」を合わせていた
メイド服が誕生したばかりの頃は、カチューシャではなく室内帽を被っていたとされています。その後帽子が衰退し、フリル付きのカチューシャが代用されるようになりました。
5.メイド服のカチューシャの名前は「ホワイトブリム」
メイド服に合わせるカチューシャは「メイドカチューシャ」や「フリルカチューシャ」と呼ばれることが多いですが、正式名称は「ホワイトブリム」です。ブリムは「帽子のつば」を意味し、かつて被っていた室内帽が語源となっています。
6.メイド服は「ヴィクトリアンメイド型」と「フレンチメイド型」がある
メイド服は主に「ヴィクトリアンメイド型」と「フレンチメイド型」に分けられます。「ヴィクトリアンメイド型」はいわゆる仕事着としてのメイド服で、ロングスカートが多く、全体的に質素なデザインです。一方「フレンチメイド型」はコスプレ要素の強いメイド服で、ミニスカートやニーハイソックスといった華やかでセクシーなデザインが重視されます。
7.日本のメイド服は「Japanese maid」と呼ばれる
日本のメイド服は「ヴィクトリアンメイド型」や「フレンチメイド型」とはまた違うものとして「Japanese maid」と呼ばれることがあります。日本には元々ゴシックロリータの文化があり、似た要素をもつメイド服はいつしかゴスロリに近しい存在として扱われるようになりました。デザインにおいてもボリュームのあるフリルやヘッドドレスがコーディネートされるなど、日本独自のメイド服が定着しました。
8.2000年代初頭に世界初の常設メイドカフェが登場
2001年3月、世界初の常設型メイドカフェ「Cure Maid Café」が秋葉原にオープン。メイド服に身を包んだ女の子が接客をする飲食店という新たな業態・文化を作り、一大ブームが巻き起こりました。最盛期が去った2010年以降は閉店する店舗が相次ぎましたが、今も秋葉原はメイドカフェの聖地として賑わっています。
9.「メイド検定試験」が存在した
2007年10月、日本メイド協会による「メイド検定」がはじまりました。第1回の実施では約60名の受験者が集まったそうです。階級は1〜3級まであり、接客、マナー、メイドの歴史、縫製、料理、掃除などについて出題されます。なお開催は2014年を最後に停止してる様子です。
10.「メイドボーイ」が新たに誕生
令和では新ジャンル「メイドボーイ」が誕生しました。メイドボーイとは、メイド服を着た美男子のこと。BL界隈では男性キャラクターにメイド服を着せるシチュエーションが定番であるため、そこが発祥元ではないかと囁かれています。メイドボーイが着るメイド服は、長袖・ロングスカートが多くクラシックな印象。そして「女装」ではなく、あくまでも「男性が着用している」という事実(もしくは演出)を大前提としています。
メイド服の歴史はユニークで奥深い!
メイド服にまつわる「10の真実」、いかがでしたか?さまざまな文化的背景をもちながら進化してきたメイド服。他のコスチュームにはない奥深さに触れて、メイド服への愛が深まれば幸いです。
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